心のささくれの話

11月11日に私達のバンドがライブをすることは以前の記事にも書きました。秋田クラブスウィンドルは、最大300人収容可能なライブハウスで、秋田に来るそこそこ有名なアーティストがライブをするくらいの、

私達アマチュアバンドにとっては敷居の高いライブハウスです。結成一年にもならない我々を含め、場所代とバンドの売り上げはチケットのノルマにかかっているわけです。

私も当然、生まれて初めてチケットを売るという活動をしました。10枚位楽勝でしょう。と思っていましたがこれが意外と、いやめちゃくちゃ大変で。知り合いに言えば当然いいよーと言ってくれるもんだと

思っていましたが、知り合いはおろか、家族でさえみんなビミョーな反応するんですね。面白いもので、

 

「検討してみる」・・これは100%来ない。「予定確認して連絡する」・・70%来ない。「へー行きたい」・・50%は来ない。「奥さんに聞いてみる」・・奥さんに聞く意味ある?

 

その微妙な反応を見るたびに、私の心のささくれがピリッ、ピリッとはがれていくような痛みを覚えるのでした。でも、よく考えたらそれが普通だよなって思います。私がその立場なら同じ反応をすると思います。

だって、誰だって別に興味ないおじさんバンドのライブに、お金を払って、土曜日の夜の時間をつぶしたくはないでしょう?それなのに、「行くよー」と言ってくれる人達がいるという事実。なんてありがたいんだ

と思いました。感謝の気持ちでいっぱいです。今回チケット売りを通して、物を売る事の難しさを改めて実感しました。こちらがいいと思っていても、相手が同じようにそれを良いと思うとは限りません。

相手にお金を払ってもいいと思わせるだけ、私にこのチケットの良さを伝える力がないんだなと思いましたし、何かを得たいならば、求めるのではなくて、まずは与える事から始めないといけないという事も

学びました。ギブ&テイクとはよく言ったものです。何はともあれノルマは達成。当日どのくらいのお客さんがいるのか想像つきませんが、私はもう来てくれた方のために全力で心を込めて歌います。

そして今度自分がライブに誘われたら、なるべく行くようにしようと思いました。