ふるさと『五城目』のはなし。

誰にでも「ふるさと」と呼べる場所が、きっとある。でも、

僕が生まれ育った場所にずっと暮らしていたら、ここまでふるさとを

意識することは無いと思うし、愛おしく思うこともないはず。

一度外に出て、俯瞰で自分の住んでいた町を見ることができたからこそ

この町を大事に思うようになったのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

この度、生まれ育った町、五城目町に新たにできる2つのお店のコーヒーを

担当させていただけることになりました。故郷に錦を飾る、ではないが、

非常に嬉しいお仕事で、こんな名誉な事はないと思った。

自分の作ったコーヒーで、地元で頑張ってくれている人たちの力になれる。

そして、地域の人にも飲んでいただける。更には、

もしこれを全国の人が読んでくれて、わざわざ秋田の片田舎にある

五城目という町に興味を持ってくれて、足を運んでくれ、この町にできた新たな

お店のファンになってくれたら、この上ない幸せです。

今日は、そんな2つのお店を紹介します。

 

 

 

 

 

古くから朝市が有名なこの町。

500年もの歴史があります。毎月 2.5.7.0 の付く日にはここで朝一が開かれています。

*最近では朝市プラスなるものも・・「朝プラ」と言うらしい。

この町は山の幸に恵まれていて、山菜の季節、きのこの季節は特に人が多いそうです。

その、「朝市通り」に先週オープンしたのが、『 いちカフェ 』さんです。*HPはカミングスーン

 

 

お休みの日にお邪魔しています。特別許可を頂き撮影しています。

オープンしたてで、お祝いの花が沢山ありました。

 

カウンターに地元のお客さんが座って話す姿が目に浮かびます

2階は広々。子供連れも大歓迎。

 

一見こじんまりとした外観ですが、中は広く、2階建て。

コンクリートと、木の質感、白い壁はカフェ好きの人にはたまらない組み合わせではないでしょうか。

落ち着きと、かわいさのバランスがとてもいい店内でした。コーヒーは、08COFFEEの季節のブレンドと、

その月のシングルオリジン2種類というラインナップ。豆の販売と、コーヒーバックなどの商品もご購入いただけます。

地元あるあるですが、この店をきりもりするのは、僕の中学の後輩にあたる女性。とてもガッツがあって、

内装なんかも自分でやってしまって、とってもバイタリティのある女性です。スラッと背が高くてとっても美人。

ちなみに旦那さんは僕の中学のバスケット部の先輩にあたる方。食事やコーヒーにも意識が高く、豆の打ち合わせや、器具の選定も

スムーズでした。お店は喫茶とテイクアウトもできるということなので、朝市で買い物をした帰りに

コーヒーのテイクアウトもよし、少し休憩もよしですね。お店の詳細はこちらをご覧ください。→ 

 

 

 

 

 

 

そのいちカフェさんから、歩いてすぐの所ににある五城目が誇る酒蔵

福禄寿酒造』さん。

 

日本酒好きならきっと知ってる、『一白水成』を作っています。

300年もの歴史を誇る福禄寿さんがこのたび新たに、日本酒のテイスティングができたり、買えたり、

コーヒーが飲めたり、買えたりする新店舗を建設中です。5月12日オープン予定。

その名も

『 HIKOBE 』 彦兵衛と書きます。*彦兵衛とは初代のお名前だそうです。

外観と内装はほぼできあがっていました。

 

 

らせん階段を上ると

 

遠くに森山を眺めながらコーヒーやお酒が楽しめます。

 

HIKOBEさんには、オリジナルでブレンドを作りました。

五城目らしい、福禄寿らしい、骨太で土臭いどっしりとしたコーヒー。

このお題をいただいたとき、私の頭に浮かんだ数々のふるさとの風景や思い出す感情

をそのままコーヒーにしたいと思いました。

朝霧の中の神々しい山々や、小さい頃に遊んだ川、真っ赤に燃えるような夕日、それを見ながら

外で食べたカップラーメンの美味さ。

友達と歩いた町並み、ひたすら遊んだ公園、初めての恋、そして失恋の痛み。

悔しさも、うれしさも、全てをこの町で経験して、僕の記憶の中にあるふるさとの思い出全てを

このコーヒーに込めようと思いました。こうしてできたのが、『 ふるさと 』という名前のブレンドです。

このブレンドは、もちろんHIKOBEさんのためのブレンドですが、五城目という私のふるさとへの

恩返しでもあります。どうかこのコーヒーを沢山の方に味わっていただき、それぞれのふるさとを

思い出す時間を過ごしていただければなぁと思いました。コーヒーはHIKOBEさんにてのみ、お召し上がり

いただけます。また、豆の販売も行う予定です。5月12日オープン予定です。詳しくはこちら→ 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このHIKOBEさんの二、三軒隣、これも僕の中学の後輩が営む

『 ものかたり 』というギャラリー。

 

 

絵本が2000冊常時展示、販売されていて、企画展なんかも開催しています。

空間がとても美しくて色んな形で利用できそうでした。

詳しくはこちらをご覧ください→ 

 

 

 

 

 

 

こうやって新しいお店やスポットができている一方で、地方ならではの人口減少や

高齢化は当然すすんでいて、町には空き家や空き店舗は多くあるのも現実です。

こうした中で、なぜわざわざこの町で?と思うのは、正直私だけではないと思います。

地元の人達だって、きっとそう思っている人もいるでしょう。

でも一度、この場所に足を運んでみてほしいのです。彼らの熱い想いがきっと伝わる

はずです。もちろん情熱だけで飯が食えるわけではありません。大切なのは、

そんな場所でも、自分のやりたい事をやって、ちゃんと生活できるということを

示すことです。結果を出さないと周りの人たちは認めてはくれません。

どんなに熱い想いも、強いこだわりも、人に伝わらなければ無いのと同じ。

どうかこの度縁あって繋がった2つのお店と私達のコーヒーが、1人でも多くの人の

心に、ふるさとを思う気持ちを届けることができるように、これからが、勝負です。

 

 

 

 

 

 

 

 

その他の五城目オススメスポット

 

小倉温泉

あっつあっつで、少しぬるっとするお湯がいい。シャンプーは持参してください。

 

なべ駒

日本酒の種類が豊富。夜はここで決まり。

 

シェアビレッジ町村

ここも地元出身の若い方が運営しています。全国から人がやってくるようですよ。

 

湯の越温泉

硫黄の温泉。ゆったりと浸かって疲れを癒して。

 

五城目城

五城目と言うくらいだから、城があります。かもしかのはく製がリアル。

 

森山

頂上まで車で行けます。田んぼに水がはられ、そこに夕日が移りこむこれからの季節は絶景です。

 

 

 

と、こうして挙げてみると、どれもそこにあって当たり前のものが多いことに

気がつきます。小さい頃からそこに当たり前のようにある店や、景色が、実はとても

特別なんだと。よく言われる『 秋田は何もないから 』ではなく、

もう一度、自分のふるさとを見返してみてください。きっと他にはない美しい

『 ふるさと 』

がある事に気がつくと思いますよ。

 

こちらも合わせてぜひご覧ください。→

True North Akita