マスターの話。

マスターって言われると嬉しい。

なんか渋い感じがして。

今も残る、生ける化石のような喫茶店には、寡黙で

うるさいお客は受け付けないようなオーラを全身から発している

マスター達がいる。もう、その域まで達したら怖いものは無いだろう。

食べログ?SNS?好きなように書けばいいじゃん。

そのくらいの感じだろう。

でも僕はまだまだその域には行けない。まだ8年目の若いマスターだし、

言葉にぜんぜん重みがない。もっともっと経験しなければいけない事が沢山ある

はずだ。人として。

ただそんなマスター達も、始めから渋かった訳ではないと思うのだ。

みんな青臭くてかっこわるい時期を経験して今に至っていると思う。その経験や歴史が

あるからかっこいい。

渋くて寡黙なマスター象だけを真似して、中身がない勘違いしている若いマスターには

なりたくないものだ。