【連載】ミントグリーンの空の下 第二話 スタジオ行こうぜ!

お店での顔合わせから間もなく、私達は人生で初めて「スタジオ」に入りました。場所は秋田市の「なかいち」にある音楽スタジオで、なかいちなんて、一階より上に上がった事がないよ!

という人が大多数ではないでしょうか?私もそうでした。人気のない3階の一角に、こんな貸スタジオがあるなんて知りませんでした。

これなら誰にも見られずにコソコソ練習できるな、というような場所です。ギターを裸で持ち歩くわけにもいかず、とりあえずメルカリの最安値で購入したギターケースとピックをもって

そのスタジオに入っていく自分の姿がどうも不格好です。下北沢あたりにいるいかにも音楽やってます感を出し、何が入っているのかわからないジュラルミンのケースにいっぱいステッカー

を貼ったような手荷物もなくて、いまいちシックリきません。まぁとりあえずスタジオデビューを飾ったわけですが、初めて合わせたエレカシの「風に吹かれて」は、まぁまぁよかったのでは

ないかと思いました。でも、「エレカシってリードギター必要だよね」というジョニー氏。ほー、リードギターとは?(説明しよう、リードギターとは曲のイントロやソロを弾く担当の事である)

なるほど、絶対必要。俺は無理。

という事で、もう一人ギターが弾けて、このおじさん達のテンションにちょうどよくマッチしてくれるような人はどこかにいないものか?とメンバーを探し始めました。

するとOSAMU氏が「いい人いるわ」というわけです。その人こそのちの「JT」な訳ですが、JTは私の中学の同級生で、OASAMU氏のお子さんとJTのお子さんが同じ保育園

だった事もあって知り合ったとか。このJTはどういう人かと言うと、ギターマニアなんですね。自分でギター作っちゃう。そして実は中学からギターを弾いているくせに、バンド経験は

高校の文化祭の時だけ。それ以外は家でコソコソ一人でギターを弾いていたという、引きこもりギタリスト。でも本当はバンドやってみたいな、という想いも20年近くあったわけです。

そこにOSAMU氏からの一声がかかり、「俺でいいの?」「ほんとにいいの?」と嬉しさと戸惑いを隠しきれない感じで、ようやく家から引きずりだして、メンバーがそろいました。

 

 

 

 

全員が揃ったところで、バンドメンバーを紹介します!!

ていうやつやってみたかったんですよね・・。

 

 

 

 

ギター、「 JT 」 !!!

先ほど読んでいただいた通り元家専ギタリスト。ギターは中学から始めていて、腕は確か。とにかくやさしくて、私の歌をいつも褒めてくれる一番の理解者。

JTの由来は、そのまま名前のイニシャルなんですが、響きがいいので私が命名。Charが好きだそうです。

 

 

ドラム、「 OSAMU 」!!!

本当に歩いて1分のご近所さん。バンド経験豊富な大先輩。ドラムに対する愛がすごい。そして誰よりも練習熱心。それもそのはず、過去に結成しては解散、結成しては解散のバンド人生。

大人になった今、音楽を真剣に、楽しくやれる仲間を欲していたのです。ずっと燻っていたその想いがジョニー氏からの一本の電話で火がついてしまいました。いつも笑顔でやさしいので

なんでも頼ってしまいます。人の誘いは断った事がない、スーパーいい人。

 

 

ベース、「 石岡ジョニー大輔 」!!!

我がバンドのリーダー。その昔伝説のバンドでボーカルを担当していたらしい。ジョニーというミドルネームはその当時のもので、当時同じ「ジョニー」を名乗る怖い先輩がいたため、

ジョニー使用禁止になった過去がある。もう時効なので解禁。ベースは本職じゃないけど、バンドのために弾いてくれている。音楽についてはOSAMU氏と同じくらい熱く、人脈も広いので

何を聞いても教えてくれる頼れるリーダー。ただ、仕事が多忙で練習はあまり来ない。

 

 

ボーカル・ギター 「 カズヤ 」汗汗汗

そう、私。音楽経験なし。バンド経験も当然なし。音楽なんて、と斜に構えていたタイプ。でもちょっと憧れもあり「なんで音楽やっている人はモテるのか?」が疑問だった。

そんな私がバンドとかやっていいの?歌うたっていいの?という気持ちは今でもあります。でも音楽活動をし始めて、色んな事が見えてきて、色んな経験があったので、言葉に残したいな

と思ってこの連載をはじめました。世のコーヒー屋さんには怒られますね。でも知らない事を知る、見た事がなかったものを見る、聞く、というのはいつになっても刺激的です。

人生いつになっても勉強です。音楽を通じて学んだ事を仕事にも生かしていければと思っています。と、ここまで言っておいて肝心の「バンド名」がまだでしたね。

しかし、私達のバンド名が決定するのはこのずっと後の事でした。

 

次回につづく。