シリーズでお伝えする卸先探訪。
このコーナーは(コーナー?)店主自らお客様を尋ねて、お店のオーナーや、そこで働くスタッフの
方々がどんな思いで仕事をされているのか?08COFFEEの商品を取り扱っていただき
どういう声があるのかなどを取材して回ろうというコーナーです(コーナーなの?)第二回は、
仙台編です。ではどうぞ。
高校の時の恩師に、人生は山あり谷ありだから、
今がよくても必ず良くない時が来ると言われました。
そして、人の人生はちょうどよく平坦になるんだからと。
振り返ると私には、人生で3回苦しい時期がありました。
その1つが26歳からの約3年間を過ごした仙台での修行の日々です。
仕事は忙しくて気が休まる時はなく、お金はないし、本当にいつかこの生活から抜け出せるのだろうか?
不安で押しつぶされそうな日々でした。
ずっと遠くに見える灯台の灯りを頼りに、夜の海を小船で家族3人揺られているような暮らしで、
あそこに見えるのはきっと陸だろう。このまま進めばきっと陸にたどり着けるだろう。
その灯りだけが私達の希望だったのです。
ある意味、とても記憶に残る仙台での暮らしでしたが、悪いことだけはもちろんありませんでした。
今でも通うお店もたくさんありますし、出会った人達はみんな良い人達です。仙台の町も大好きです。
6年過ごした東京より、3年しか住んでいない仙台の方が第2の故郷と言えます。
前置きがだいぶ長くなってしまいましたが、
そんな思い入れの強い仙台で、当時よりも成長した自分がこうして今自分のお店をもって、
自分の手で作ったコーヒーが販売されているのは、とても感慨深いものがあるわけです。
どうか仙台のみなさん、成長した姿を見てください!という勝手な妄想です。。誰も見ていません。
販売していただいているのは、
「 KANEIRI STANDARD STORE エスパル店 」さんと、
「東北スタンダードマーケット パルコ店」の2店舗です。
この2店舗はどちらも同じ会社で、他にも店舗があり、
「KANEIRI STANDARD STORE 盛岡フェザンテラス店」と、
「Kaneiri mMuseum Shop 八戸ポータルミュージアム店」の全部で4店舗でお取り扱い
いただいております。ありがとうございます。エスパルのHPに、カネイリさんの紹介が載って
いたので抜粋します。
『ミュージアムショップとしてデザイン・アートの楽しさと、東北STANDARDとして東北の“ものづくり”や“文化”を発信してきたカネイリが新たな価値観でステーショナリーや雑貨をセレクト。機能や価格という現代的なものさしではなく、毎日を楽しくしてくれるステーショナリーを中心にデザイン雑貨や書籍、そして人の手の温もりを感じられる誰かに贈りたくなるクラフトを集めました』
という事で、主に東北でものづくりをする人やお店の商品を扱う今までに無いくくりのお店だと思います。
「東北」というのがなんかいいですね。なにか東北6県という1つのチームのように勝手に感じていて、
そのメンバーに混ぜてもらっているような感覚があります。お店の中を見ても、伝統工芸から若手の作家
の作品、食品、文具と幅広く、面白い品揃えでどの商品もパッケージにこだわりを感じ、お土産に欲しくなる
ものばかりです。私達も頑張らなければいけないと感じさせれれます。
今回は、仙台の2店舗の担当者、エスパル店菊地さん、パルコ店田中さんのお二人にお話をうかがってきました。
*左 菊地さん 右 田中さん
菊地 「2月は比較的閑散期ですが、今年は人多くないですか?」
田中 「人の動きが多いですね。雪少ないですからね」
児玉 「やっぱりそうですか。秋田もです。でも今日は仙台10度以上の予報ですが、外は寒いですよ」
菊地 「私は朝から汗かいてます笑 汗っかきなんで笑」
*以下 児玉・・児 菊地さん ・・菊 田中さん・・田
笑顔が素敵なお2人。いつもFAXや電話でしかやりとりをしないので、こうやって実際に顔を合わせてお話をする
事はとても大事な事だと思っています。08COFFEEでは、卸先さんにはできる限り遠方でも会いにいくようにしています。
児 「仙台の2店舗は近いですが、置いている物セレクトが微妙に違いますよね?」
2人 「 ちがいますねー 」
田 「パルコは東北の物、厳選されたものが多いイメージですね」
菊 「エスパルは駅を利用する方が通りがけに利用する事が多いので、紙物とか、バックとかが人気です。」
田 「パルコは3階に店舗があるので、わざわざ来てくださる方が多いです。ギフト需要が多くて、南部鉄器なんかも良く動きますよ」
児 「食品はどうですか?」
田 「食品と他の商品を合わせてギフトにされる方も多いですね。宮城の物も人気です」
児 「ではギフトBOXに色々詰めれるわけですね?お客様には便利ですが、やる方大変じゃないですか?」
2人「 実は(笑) 見られていると緊張しますよね笑 」
児 「わかるー」
販売員あるあるで話は盛り上がりました。
僕も包装が大の苦手でした。
それこそ修行時代は何回も何回も注意され、家に箱を持ってかえって練習したのを思い出しました。
でも人間やればできるもので、今ではギフト?いつでも来い!という感じです。
これだけアイテムがある中で、コーヒーはどういう立ち位置なのかなと思い聞いてみました。
菊 「 エスパルは08さんのしか置いてないですけど、リピーターさんがほとんどですよ。
次の豆はいつですか?とかこの前の美味しかったよとか感想も言ってくれます。
秋田に行った事がなく、08さんのことも知らないお客さまでも、パッケージとかを
気に入ってくれて買ってくれたり、どんなお店なのか想像して飲んでるというお客様もいらっしゃいます。」
田 「 パルコは、自宅用で飲んでみて、気に入ってくれて次にギフト用に買ってくださる方が多いですね。
ギフトBOXを置かせてもらってから動きがよくなりましたね。(パルコ店には08COFFEEのギフトBOXもございます)
カフェオレベースのしおりをみなさんじっくり選ばれてますよ。特に白が人気ですね」
児 「そうですよねー、お店でも白がよく動きますね」
カネイリさんは、仙台、盛岡、八戸と、それぞれに特徴のあるお店作りをされています。
盛岡のお店はちょっと探さないとわかりづらい場所にありますが、根強くファンがついていて
面白い形の店舗です。コーヒー豆の発注をよく頂きます。盛岡はコーヒーを飲む方が多い
イメージがあるので、豆がよく出るのかな~なんて想像しています。逆に、仙台パルコや、エスパルは
通りがけの方、若い方が多いので手軽なアイスコーヒーや、コーヒーバックが人気です。
八戸は残念ながらまで行ったことがなく、いつか行くチャンスをうかがっています。
それでも、秋田のお客さんが八戸に仕事で行った時に、偶然カネイリさんに入ったらうちの商品が
並んでいたので思わず買ってしまった、なんて話もありました。色んな所で繋がりができて嬉しいです。
あれ?わたげ・・
児 「これだけ商品があったら、レジ大変じゃないですか?」
菊 「でも大体覚えてます」
児 「え?これ全部金額覚えてるんですか??」
菊 「見れば大体は。」
児 「商品の入れ替わりも多いのでは?」
田 「パルコは定番の商品が多いので、それほど多くはないですが、エスパルは結構大変かも」
菊 「自分達が選んだ商品なので、まったく知らないという商品は入荷してこないのでそこまで大変ではないですね」
児 「陳列なんかも自分達で?」
菊 「はい。場所によってもだいぶ売り上げが変わってくるので、慎重に。」
菊 「パルコは陳列棚が5角形なので、とても難しい。センスが出ます(笑)
大きいと入らなかったり、柔らかい材質だと倒れたり・・」
児 「難しそう!!」
ディスプレーやPOPって本当にセンスが出ますよね。自分もお店で商品を選ぶ時、そういう細かいところで
決めている事に気がつきます。大事な部分ですが、全てスタッフの自主性にまかせているのが凄いなと思いました。
田 「 触ると売れるとかありますよね 」
菊 「 あーありますねー」
児 「触ると?」
田 「商品に触れて、なんとなく並び順を変えたりすると、その日売れたりすます」
児 「へー、じゃぁ店に帰ったらやってみます!!」
さっそくお店のディスプレーを触りまくっていますが・・田中さんや菊地さんのようには
売れませんね・・。さすが販売のプロですね。カネイリさんが店舗を増せるのはこういう
すばらしいスタッフの力があっての事だろうと想像します。
こういう時代だからこそ、FAXやメールでちゃちゃっと始まる取引もあっていいと思いますが、
人と人が顔を合わせて話をする事の大事さを改めて感じた仙台出張でした。
お忙しい中、菊地さん、田中さん本当にありがとうございました。今後とも
08COFFEEの商品、触りまくってくださいね。よろしくお願い致します。
つづく。