コーヒーには、カッピングという作業があります。コーヒーを官能評価する作業の事です。もともとは、コーヒーの品質を評価するための作業なのですが、
最近は欧米をまねて、カフェなどでもイベント的にやったりするお店もあります。そのコーヒー豆がどのようなポテンシャルをもっているのか、産地に行ってバイヤーが
購入する前にカッピングをして評価し、良さそうなら購入する。といった具合です。私達コーヒー焙煎士は初めて焼く豆はどんなポテンシャルなのかわからない
ので、一度テスト焙煎をしたりします。そしてカッピングをしてどの程度の焙煎度合いにするかを判断します。今はほとんどの豆の生産プロセスが明確なので、
テストしなくてもある程度想像がついたりします。
そのカッピングについて、今改めて勉強しているところです。日本に流通するコーヒー豆は、品質がよくなったと思われていますが、スペシャルティコーヒーを
謳っていればどこのお店の豆もおいしいかと言えばそうでは決してありません。雑誌に載るようなお店のコーヒー豆でも、ちょっと危ういコーヒーを豆を普通に販売
したりしています。それはなぜかと言うと、売っている本人たちも、その豆を正確に判断できていないからです。
自分が作っている、販売しているコーヒー豆が本当に良い品質なのか?それをちゃんとカッピングで官能評価できるコーヒー屋さんは、実はそんなに多くないと
私は感じています。商社からの情報だけを頼りにしていては、自分の能力は高められないと感じたので、改めて自分のスキルを向上しようと思いました。
コロナ禍で産地にはなかなか行けない状況ですが、コーヒーの上流を知る事はとても楽しいです。もっと知識を深めて美味しいコーヒーを提供できるよに
努力します。